親父が亡くなってしまった。相続人はお袋と、自分と・・・兄貴は親父より先に亡くなっているし・・・ん?兄貴が死んでいる場合は相続ってどうなるの?
親が長生きしてくれたけど、その間に子供が先に亡くなってしまうことは、昨今の高齢化社会ではよくあるケースではないでしょうか。
さて、今回のテーマは「法定相続人が被相続人よりも先に死亡している時に可能な,代襲相続とは?」についてです。

1、代襲相続とは?

代襲相続とは、例えば、亡くなった人には三人の子供がいて、それぞれ相続人になるはずであったにもかかわらず、三人の子供の中の一人が既に亡くなっていた場合に、その死んだ子供の子、つまり今回亡くなった方からすると孫が、死んだ子に代わって相続をすることを言います。
イメージし易いように、「代襲」という漢字をばらしてみると、「代」と「襲」に分けられますね。
「代」は「代わりに」という意味ですし、「襲」はよく歌舞伎などで「襲名」という言葉で使われるように、「受け継ぐ」という意味があるのです。
まとめると、「代襲」は「代わりに受け継ぐ」というわけです。このように代わりに受け継ぐ人のことを「代襲者」と言います。

 

2、基本の法定相続人

代襲相続を理解する前に、まずは基本として法定相続人を確認しておきたいと思います。
世の中の家族構成はたくさんあるので全てのケースをご紹介するのは難しいので、今回はごく基本的な家族構成の場合で確認しておきたいと思います。

 

【家族構成】

代襲相続

 

父親が亡くなった時の法定相続人は、母、長男、次男、長女となります。これが基本です。

 

3、代襲者は誰か?!

さて、上記の家族構成を基に、冒頭の方のケースを当てはめてみましょう。

【家族構成】

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今回死亡したのが父、その前に長男が亡くなった場合

「親父が亡くなってしまった。相続人はお袋と、自分と・・・兄貴は親父より先に亡くなっているし・・・」これは、恐らく次男の発言でしょうね。
次男の言うように、父親よりも先にお兄さんである長男が亡くなっていた場合はどうなるのでしょう。

先ほどの基本を確認すると、父親が死んだときの法定相続人は、母、長男、次男、長女でしたね。
ところが、この長男が既にこの世にいない・・・。
本来、父親の相続者の1人である長男がいないので、代わりに受け継ぐ人が「代襲者」であり、この「代襲者」こそが長男の子供、父親の孫にあたる、長男の子供になるのです。

 

4、代襲相続になる条件は?

これまで何度も申してきましたが、本来相続人である人が被相続人よりも先に亡くなっている場合、その子供が相続することを代襲相続ということは理解して頂けたかと思いますが、もう少し掘り下げて代襲相続が発生する条件を,ここで確認しておきたいと思います。

① 代襲相続できる条件

A 相続人である人が既に死亡している
B 相続人が相続欠格者の場合(民法第891条参照)
C 相続人が排除されている場合(民法第892条、893条参照)

② 代襲相続が認められる相続人

A 直系卑属
例→子・孫・ひ孫など
B 直系尊属
例→親・祖父母
上記の2つのパターンのみとなっております。

③ 代襲相続が一代しか認められないケース

例)亡くなった方の兄弟姉妹
例→甥や姪までの一代限り

④どこまでの範囲で代襲相続できるのか

A 代襲相続が子供で発生する場合は,子供→孫→ひ孫・・・と代々,代襲していきます。
B 被相続人の親が相続人である場合で,その親が死亡している場合,
親の親(曾祖父母)が生存している場合。(現実的ではありませんがー。)
C 代襲相続が兄弟姉妹で発生する場合は,甥・姪までとなります。

 

⑤ 代襲相続が出来ない人

相続人が相続放棄をした場合には,代襲相続はできません。
今回は基本的なことを確認させて頂きましたが,様々なケースがあると思いますので,少しでも疑問に思ったらお気軽に当事務所までご相談ください。