家賃を生涯いつまでも支払っていくのはもったいないので、持ち家をできるだけ早く入手したい、老後の住宅が不安であるため持ち家が欲しい、というようなことをよく耳にします。
家賃を生涯いつまでも支払っていても全く残らないため、持ち家を購入したいということも、確かによく理解できます。
しかし、家賃を支払うのはもったいないという単純な考えで、持ち家を購入するのは止めましょう。

では、賃貸vs持ち家は、お金のおトクな使い方はどっちなのでしょうか?
ここでは、賃貸vs持ち家のメリットとデメリットについてご紹介しましょう。
賃貸vs持ち家はどっちがおトクなのか十分に考えてみましょう。

賃貸vs持ち家のメリットとデメリット

賃貸のメリットとデメリット

賃貸の場合には、住居をライフスタイルに応じて変更していくことができるというメリットがあります。
例えば、子供が成長している時期には子育てに静かな住宅街で集中し、子供が家を出て行った老後は駅前の便利なマンションに住めば、余生を趣味や外出などで楽しめます。
長い生涯には、イベントの結婚、転勤や天災などが発生するリスクがあります。
このようなリスクに対して、賃貸の場合には対応することができます。
また、賃貸の場合には、例えば、賃貸に子供が家を出て行くまでは住んで、バリアフリーの持ち家を老後に子供が家を出て行った後は夫婦だけで暮らすために購入するようなこともできます。

例えば、購入する時期が50歳とすると、リフォームをほとんどしなくても生涯暮らせるでしょう。
一方、自由が効かないことが、賃貸のデメリットです。
例えば、家族で住んでいる場合は、マンションやアパートが多いためガーデニングを楽しむことは困難でしょう。
また、生活音なども、壁1枚で隣の家とは隔てられているため聞こえてきます。
賃貸の場合は、借り物であるため、家を自由に改装したりすることなどもできません。

持ち家のメリットとデメリット

持ち家の場合は、ステータスが社会的にある、財産になる、賃貸よりも高いグレードの住宅に住める、などがメリットとして挙げられます。
多く兄弟がいるため実家を相続することができない場合などは、持ち家を万一の時のために購入しておくと安心でしょう。
また、持ち家の場合は、自由も効きますが、責任も伴います。
強いこだわりがある場合には、持ち家を好きなようにデザインし、暮らしを快適に楽しめます。

しかし、この場合にはリスクとして、失敗できないということがあります。
また、もう一人子供が持ち家を購入してから生まれたので、部屋の数が不足したというようになっても手遅れです。
さらに、購入した頃は住宅街の静かなところであったが、購入して数年経った後にマンションが目の前に立ったので、日光が入らなくなったというような場合も多くあります。
あるいは、知っている建設業者に持ち家を頼んだような場合には、相当設計を自由に行ってくれます。

しかし、実際に出来上がってみると、外観はそれほどいいものではないというようなこともあり得ます。
色彩面においては、大きく妻の意見を採用したような場合には、グリーンの屋根とピンクの壁というように、相当外観は奇抜なものになるでしょう。
このように、素人の考えを現実にそのまましてしまった場合には、いいものになるとは必ずしも限っていません。

冷静に自分で見極める

では、賃貸vs持ち家はどっちがおトクなのでしょうか?
賃貸vs持ち家はどっちがおトクかは、先にご紹介した賃貸vs持ち家のメリットとデメリットを十分に比べて検討して、冷静に自分で見極めてみましょう。
賃貸の場合は家賃をできるだけ安くしたいでしょうし、持ち家の場合も持ち家を購入する費用をできるだけ安くしたいでしょう。
持ち家を購入する場合は、多く自己資金があれば、住宅ローンの優遇金利を適用してくれることもあり、全く自己資金が無い場合と比較すると利息の負担が軽くなります。
また、持ち家を購入する場合は、先々、転勤などのために、将来的に持ち家を売却したり、賃貸に出したりすることも考えておきましょう。

例えば、いいロケーションの駅近、都心などの場合には、持ち家の土地の価値が低下しにくくなります。
一方、駅から遠い郊外などの場合は、持ち家を売却したり、賃貸に出したりすることが困難なこともあります。
人口が少なくなっている世の中であるにも関わらず、現在はどんどん新しいマンションが建築されています。
しっかりと価値が先々も低下しないマンションを選択していかなければ、借り主や買い主がいないというようにもなりかねません。

まとめ

ここでは、賃貸vs持ち家のメリットとデメリットについてご紹介しましたが、賃貸vs持ち家はどっちがおトクなのかは、冷静に自分で見極めてみましょう。
冷静に自分で見極めるためには、自分の現在の状況だけでなく、先々どのようなイベントやリスクなどがあるかも考えて、賃貸vs持ち家の選択をしましょう。

監修者

氏名(資格)
古閑 孝(弁護士)

-コメント-
相続問題は、家族や親族がお亡くなりの際、必ず発生します。誰にとっても、将来必ず訪れる問題だと言えます。わからないことや不明点は積極的に専門家へお尋ねすることをおすすめします。