相続とは人の死亡によって一定の人が被相続人(故人)の財産に関する一切の権利義務を、法の定める順序に従って受け継ぐことを言います。
この受け継いだ財産にかかってくる税金を相続税と言います。
また、相続税は遺言による贈与(遺贈)によって財産を取得した場合や、贈与者の死亡によって効力をそうずる贈与(死因贈与)によって財産を取得した場合にも課税されます。

法の定める順序は、第1順位が子(すでに死亡している場合はその人の直系卑属(孫など))、
第2順位が直系尊属(親、祖父母などの中で一番近い人)、第3順位が兄弟姉妹(すでに死亡している場合はその人の直系卑属(孫など))となりますが、例外的に配偶者は常に相続人となり、相続財産のうち1/2、2/3、3/4分の法定相続分を持ちます。

相続税の対象となる財産は、被相続人が死亡時に持っていた財産が主となりますが、死亡した時点で持っていなかったものでも相続税の課税対象となるものもあります。
例えば死亡保険金などに関しては遺族の方が被相続人の死亡後に保険会社から受け取るものなので死亡時には持っていなかったものですが、相続財産と「みなす」こととされています。
そのような「みなし」相続財産には死亡による退職金や定期金、信託に関する権利などがあります。
また死亡保険金や死亡退職金については一部の非課税枠もあります。

財産のみでなく、被相続人に債務がある場合も存在します。もちろんこれらの債務は財産から控除することが必要になります。
また、葬式費用なども財産から控除できますが、死亡後に購入した墓所の取得費は控除の対象にならないなど注意が必要なものもあります。
その他、財産から引ける債務として代表的なものに未払いの税金、入院・病院への支払い、ローンの残りなどがありますが住宅ローンなどは死亡した際に遺族の方が返済不要になるよう団体信用生命保険に入っているケースが多数ありますので確認が必要です。

これらの計算から財産と債務を引いた額をもとに相続税の計算を始めるわけですが、基礎控除の範囲内の方は相続税の申告は不要になります。
基礎控除額は3000万円+600万円×法定相続人の数となります。
例えば配偶者と子供1人などのケースでは3000万円+600万円×2=4200万円となりますので、被相続人の方が残した財産が4200万円以下であれば相続税の心配は不要です。

上の例で被相続人の方が残した財産が6200万円だったとします。
この場合6200万円-4200万円(基礎控除)=2000万円に対して税金がかかります。

相続税の税率は取得した財産が1000万までは10%、1000万円超3000万円以下の場合は15%となっています。よくある間違いとして上記の2000万円に税率を掛ける方がいますがこれは間違いです。
正しくは2000万円を法定相続分に分けたとして個人別に計算した税額の合計額を実際に遺産を取得した割合で分けるという方法になります。
今ケースでは
(配偶者取得分) 2000万円×1/2×10%=100万円
(子取得分)   2000万円×1/2×10%=100万円
合計相続税額は200万円となります。

このケースで配偶者の方がすべての財産を引き継ぐとするとお子さんは相続税を納める必要はありませんが配偶者の方が200万円全額を支払うことになります。
(実際には配偶者控除により、この金額であれば納税は不要になります)