宝くじの当選金を誰かにあげたら?

高額な宝くじがもし当たったとすれば、マイホームや車などの高いものを買ったり、株式投資に使ったりするなど、個人によって当選金の使い方はいろいろでしょう。
しかし、宝くじが当たった際に、誰かにあげたいと思っていれば注意する方がいいでしょう。
宝くじの場合は、宝くじを買った際に買った金額の2割が宝くじを売ったところの自治体に納付されるので、当選金には税金がかかりません。

しかし、誰かに当選金をあげると贈与税がかかります。
例えば、宝くじに当たって、相当高額の当選金をもらったとしましょう。
親などにこの当選金をあげると、当選金をもらった親などは贈与税を払う必要があります。
宝くじの当選金以外の場合でも同じことですが、高額な当選金を宝くじなどでもらった際にはこのことを:ついうっかりしてよく忘れるため注意しましょう。

 

そもそも宝くじの当選金には税金がかかるのか?

せっかく宝くじに当たって当選金ももらっても、税金がかかると何か損をしたような気がするでしょう。
では、宝くじの当選金に贈与税がかからないためにはどうすればいいのでしょうか?

・必要なお金として普通にあげる

例えば、学費や入学金などのように、お金が多額に必要で、すぐに使用するのであれば贈与税はかかりません。
金額はこの場合には問題ありませんが、「必要であげる」のであれば、税金はどうやらかからないようです。
そのため、1000万円をあげたとしても、教育費などですぐに必要なものに使用する場合は問題ありません。
しかし、すぐに使用しないで、そのまま持っておけば贈与税がかかります。
持っておかないで、すぐに必要なお金として使用する場合は税金がかかりません。

・110万円を年間にオーバーしない

では、この他に、自由に使用して欲しいということでお金をあげる場合は贈与税が全てかかるのでしょうか?
贈与税は、実際には一定額をオーバーするとかかる税金です。
年間で110万円が一定額になり、これをオーバーする額をあげると、110万円を贈与額から差し引いたものに贈与税がかかります。
一方、110万円以下の場合は、確定申告は贈与税がかからないため必要ありません。

なお、110万円というのは、一人からもらう額ではなく、基本的に、12ヶ月間にもらうトータルの額になるため注意しましょう。
そのため、「贈与税がかからい額」ということで誰かに110万円をあげたとしても、その人が別の人からさらにお金をもらった場合は、110万円をその人は年間にオーバーする額をもらったようになるため贈与税がかかります。
一方、何人かで宝くじを買って当たった場合は、代表の人がもらうと、当選金をその後別の人に分ける際に、110万円をオーバーする場合は贈与税がかかります。
全員で宝くじを買って、当選金には税金がかからないはずであるが、税金を贈与税でとられるのは残念でしょう。

 

どうすれば贈与税がかからないようになるのでしょうか?

贈与税がかからないようにするには、全員で当選金をもらいに行くことです。
宝くじの当選金は代表者のみがもらえるというルールはないため、何人でもらっても問題ありません。
そのため、宝くじを何人かで買ってもし当たった場合は、全員で当選金をもらいに行きましょう。

 

当選した後に受け取るべき〇〇〇〇書

大きな買い物を宝くじの当選金ですれば、問い合わせが税務署から来ることがあります。
この際に、「このお金は宝くじの当選金です」という証明ができなければ、所得税がかかる場合があります。
税務署としては、宝くじに誰が当たったは分かりません。
そのため、宝くじに当たったことをきちんと説明する必要があるので、「宝くじ高額当選証明書」という当選金をもらう手続きをする場合にもらうものを必ず保管しておくようにしましょう。

 

贈与税をどれくらいかかる?

宝くじの当選金にかかる贈与税について、具体的に計算したものをご紹介しましょう。

当選金額(万円)1,0002,0003,0004,0005,0006,0007,0008,0009,00010,00020,00030,00040,00050,000
贈与税額(万円)177585.51,035.515,3002,049.52,599.53,149.53,699.54,249.54,799.510,299.515,799.521,299.526,799.5

このように、宝くじの当選金には結構な贈与税がかかるようになります。

 

宝くじをもらった後の税金に注意!まとめ

宝くじが当たった際に、誰かにあげたいと思っていれば注意する方がいいでしょう。
宝くじの場合は、宝くじを買った際に買った金額の2割が宝くじを売ったところ自治体に納付されるので、当選金には税金がかかりません。

しかし、誰かに当選金をあげると贈与税がかかります。
宝くじの当選金に贈与税がかからないためには、必要なお金として普通にあげる、110万円を年間にオーバーしない、ことが必要になります。
宝くじに当たったことをきちんと説明する必要があるので、「宝くじ高額当選証明書」という当選金をもらう手続きをする場合にもらうものを必ず保管しておくようにしましょう。
宝くじの当選金には、結構贈与税がかかるため注意しましょう。

監修者

氏名(資格)
古閑 孝(弁護士)

-コメント-
相続問題は相続人によって異なります。相続人は親族であり、その後も長い時間をかけて付き合う可能性が高い相手。だからこそ、円滑に、そしてお互いが納得した遺産相続手続きを進めたいですよね。